柴崎 嘉寿隆ブログ「自分セラピー」

自分を知るために

クエストのメイン講座の一つに、自己分析心理学コースがあります。

 

半年間の「自分を知る」ための講座です。

私自身が長年にわたって問い続けているテーマです。

 

スイスの精神科医であり心理学者でもあるカール・G・ユングは、自らを知るための研究が発展し、彼独自の「分析心理学理論」が誕生しました。

 

自己分析心理学コースは、ユング理論に加え、彼自身も研究した東洋思想を加味した「自分を見つめるため」のプログラムです。

 

無意識とひとことで言っても、それは膨大な海のようなもので、それを探求するのは簡単なことではありません。

理論だけでは、自分を知ることは困難ですからね。

 

 

このプログラムには、3日間集中ワークショップのセッションがあります。

通常のクラスのような座学ではなく、この3日間は体験参加型で行われます。

かれこれ30年に渡ってやってきたこのプログラムは、毎回同じプログラムを提供しているにもかかわらず、一度として同じ体験をしたことがありません。

 

自分の人生を立ち止まり、過去を振り返ります。

 

そして、今の自分が心の奥底で何を求めているのか、という心の声に耳を傾けます。

 

さらに、人生の目的を探し、ビジョンを描きます。

 

いわば、この3日間が参加者にとっての人生の縮図と言えるかもしれません。

 

 

ある参加者が「ステキなひとりぼっちになりたい」という夢を語りました。

 

ステキな、とは言え、「ひとりぼっちになりたい」という事に私は違和感を覚えました。

 

家族がいて、何一つ不自由なことがないように見えるその女性にも、心に抱える苦悩があるようです。

 

ひとりぼっちになりたい、というその理由はいろいろです。

多くは語りませんでしたが、日常の騒がしさや、自分の時間をゆっくり取れないことへのストレスは、彼女を相当に苦しめていたようです。

 

彼女の心の内を丁寧に一緒に探求していきました。

 

すると、彼女の本当心の声が聞こえてきます。

 

「 私は木陰をつくる大きな樹になりたい。そして、その木陰に人々が集まって癒されていく、そんな大樹でいたいのです 」と。

 

 

 

私たちが、人生で求めているもの、それは目に見えるものばかりではありません。

 

いくら手に入れても、その欲求はとどまることはないでしょう。

 

自分の心の内の、本当の声に耳を傾ける。

 

長い人生の中で、一度は「自分の心を見つめる」時間を持つことは意義のあることだと確信しています。

 

あなたの、生まれてきた意味は何ですか?

 

生きる目的は、何なのでしょう?

 

あなたの心は、その答えを知っています。

 

 

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投稿者:柴崎 嘉寿隆

クエスト総合研究所代表取締役  JIPATTディレクター(Japan International Program of Art Therapy in Tokyo Director)、 NPO法人子ども未来研究所 理事長