スタッフブログ「アートと暮らす」

「掛」シニアアートワーク

こんにちは。 Yokoです。

高齢者とアート

平均年齢85歳

それはもう数年前からそう言われていますので

もしかするともう87歳くらいなのかもしれません。

 

この日の素材は「糸」

 

糸が織りなすその世界

ただ自分が思うままに手を動かし

ただ自分が感じる色を選び

結び目作りはとうに難しくてやりにくいと

誰かに頼りながらも

ただ無心に糸を掛けていく。

むちゃくちゃに掛けているのではなく

その人なりの規則性が見えてくる

それはその人の考え方や物事の捉え方

人との関わり方などいろんなことが見えてくるのです。

*****

「ここだけ糸がかかっていないね。寂しいね。」

そう男性は言いました。

じっと見つめて、使っていない明るい色を取り

糸のかかっていない釘に掛け始める。

「ルールを守る」

そうつけられたタイトルからも

老いても、自分が心地よいと思うルールがあるのだろうと。

日常で同じことを何度も訴える・・・

もしかするとそれはその人の心の中で、

使われていない一本の釘が寂しそうだと感じていて

伝えているのかも。。と、思うのです。

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「掛」とはものの間に関係をつけるという意味

私達はたった一人で生きることなどはなく

常に自分と他者と関りを持っている。

自分から何かを「掛ける事」で、

一人では味わう事のない何かが

ぐーんと豊かに鮮やかに。

人生そのもの。

 

黙っているのではななく。

何もしない人でもなく。

忘れてしまった事は多いかもしれないし

忘れしまう才能も優れているかもしれないけれど

アートがあることで

見えてくる。

現われてくる。

その人の奥深く ずっとある

その人らしさという豊かさ。

かけがえのない命の輝きを。

アートは自然に見せてくれるといつもいつも思います。

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投稿者:yoko

シニアと幼児向けアートワークセラピストでレイキティーチャー。現場や日常での出会いを中心に、感じたことを 言の葉にしていきます。