Vol.7 自分を全体で生きる

「意識と無意識という心的総体の二つの部分が相互に結びつけられ、相互に行き来とした関係がもたれるようになったときに「自己実現」がなされ、全体に向かう力が発揮できます。深層心理学では、内界の存在の意識化されたものとして、「イメージ」を捉えていきます。無意識の領域と意識の領域の橋渡しの役割があると考えられます。あまりに感情に流されてしまうのは問題ですが、また逆にあまりに理性(意識)が勝って、情緒(無意識)がむしされるとこころのバランスを崩すことになります。」

出典)「はじめての描画療法」 杉浦京子・金丸隆太著 新曜社

例えば自分の中にキラキラしたスパンコールのような部分としっかりとした固いウッドビーズのような部分があるとしたときに、「キラキラした部分は好きじゃない。」と避けてしまう(見ないようにする)こともできるけれど、ウッドビーズとスパンコールを自分が心地よく並べ直すことで、何か違うものが見えたり味わえたりします。そして素材達を通してそれぞれの自分の中での役割や存在の意味を見つけたり、まだ使っていない力(可能性)に気づかせてくれることもあるのです。

「自分を全体で生きる」

好きな部分もそうじゃない部分も両方併せ持って自分。。
アートは素材を通して、自分の心の様子を見せてくれるのです。