Vol.8 腑に落ちる感覚

「箱庭療法や夢分析と違って、自由画の面白さは、イメージのあらわれ方にかなり意識的な芸術性がみられることです。しかし、意識的といっても、それは技術的な上手下手の問題ではありません。それよりも、無意識の底にひそむダイナミックな力をどのように把握して、新しい形として表現するかという想像力にかかっています。」

(出典)ユング心理学へのいざない~内なる世界への旅~
秋山さと子著 サイエンス社

アートセラピーを学ぶ事で、知っている自分だけが自分ではなく、内的な無意識の世界から現れた表現を通して、いろんな自分がいることに気づくでしょう。もちろん無意識から引っ張り出されたエネルギーはまだ「生」そのもの。その生まれたての表現をしばらく眺めたり、ちぎったり描き足したりしながらすごしていると、今の自分にフィットする感覚が不思議とつかめてきます。
自分を知る・・・というのは「理解」というよりも「腑に落ちる感覚」の方が近いように思います。(Staff Y)