柴崎 嘉寿隆ブログ「自分セラピー」

第3回『JUST ART !! 表現者たち~その美しき物語』チャリティ美術展

アールブリュット3部作ブログ

第3回『JUST ART !! 表現者たち~その美しき物語』
チャリティ美術展

アールブリュットとは、いわゆる芸術家ではなく、
精神病者や、なんらかの障がい持つ人たち、
あるいは子どもたちのアート表現の総称として、
最近注目を集めるようになってきました。

 

3部作ブログの最終回は、
椿山荘のギャラリーで開催された「チャリティ美術展」

 

この美術展の主催者は、クエストの卒業生でもある遠藤智子さん。

 

彼女は、数年前から横須賀の重度の
身体障がい者のための施設で働いている。

障がいは複合的だそうだ。

そのために、
「自分を表現する手段が限られていることからも、
人格を持った一人の人間としてみてもらうことすら難しい」
と、遠藤さんは言う。

 

それでも、何とか自分を表現したい彼らは、
絵筆を取り、彫刻刀を握り、詩を書いている。

 

もちろん日々の生活は大変だ。

 

トイレだけでも8種類必要なほどに、
障がいが多様化している。
歳を重ねるごとに、不自由さが増していく。

体の自由が利かないから、お風呂での要望も人それぞれ。
朝の時間だったせいもあって、ゆっくりと一人で鑑賞させてもらった。

 

「しばしば、来てくれたんですねー!」と満面の笑みの遠藤さん。

 

突然声をかけられました。

 

「うれしー、来てくれると思わなかった!」と、大歓迎でした。

 

彼女は施設に勤めだしてわずか3年。

 

その間に、彼女の奮闘で、施設にプロの演奏家を
招いて生の演奏会を開いたり、500人のホールでの
コンサートを企画もした。

 

そして、今回はこのチャリティ美術展。

 

「こんなことが出来るようになったのも、クエストで学んだおかげなんです。」

お世辞だとしてもうれしい。

 

この美術展には、障がいを持つ方だけだけでなく、
作曲家の遠藤実氏や、作詞家いではく氏の作品をはじめ、
ヴァイオリニスト川井郁子さん、
陶磁器の世界的アーティスト角田浩二さん、
画家の蜷川有紀さんなどの著名人も作品展示をしている。

 

そして、なんと、クエストからマッキー、さとちゃん、
そしてボクの作品も!

 

優雅な椿山荘ホテルで、ゆっくりとそしてちょっと
リッチな気分で鑑賞してきました。

 

それにしても、遠藤さんは、どうしてそんなに
明るいんだろうというほどに、気持ちを明るくしてくれる。

 

「大変ですけどね」と、笑いながら話している遠藤さんに、
ボクだけでなく施設の皆さんも力づけられているに違いない。

 

以上、アールブリュット3部作ブログでした。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

表現者たちコラージュ

 


 

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投稿者:柴崎 嘉寿隆

クエスト総合研究所代表取締役  JIPATTディレクター(Japan International Program of Art Therapy in Tokyo Director)、 NPO法人子ども未来研究所 理事長