ありのままの自分でいい、という人がいる。
でも、それは、そのまま成長しないという意味ではない。
全身全霊を生きてこそ、
そこに現れた自分の人生をありのまま受け入れることが出来るはず。
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63歳の誕生日の直前に不治の病だと診断されたパール。
30年前に1年の間に、夫と幼い娘を相次いで亡くした。
自分の死を受け入れられたのは、
もうすぐ二人に再会できるとわかっているから。
「夫を失うという経験をしたおかげで今の私があるのだし、
人を支えられるようになるために必要な事だったわ。
子どもを失うことは、みな言う通りとても不幸なことよ。
誰も経験しなくていい。
けれど、世界のどこかでは毎日、誰かが我が子を亡くしている。
私もその大勢の一人に過ぎない。
運命に裏切られたという態度を取りつづける人も多いけど、
それで何になるというの?自分で自分を不幸にしているだけよ。
全然運命のせいなんかじゃない。誰のせいでもないわ。
自分の人生に責任を持てるのは自分だけ。
人生を精一杯生きるには、自分に与えられたものを
ありがたいと思い、不幸だと思いこまないことね。
不幸から抜け出すのも、
どんないいことがあったかを認識するのも、
困難に立ち向かうのも、
みな自分でしなければならない。
そういうつもりで生きていけば、
幸せが向こうからやってくるはず。」
『死ぬ瞬間の5つの後悔』 ブロニー・ウェア