こんにちは。 ようこです。
「コトノハ」・・・はじまりました。ご贔屓に。。
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これまで私はたくさんの高齢者の方たちにアートワークを提供してきました。
最初は なぁーに? わからないわ。難しいんでしょ。私には無理よ。
そんな言葉のオンパレード
ですが、回数を重ねていくと、どんどん参加人数は増えてくる。
常連さんが出来てくる。皆勤賞なんて人もざらにいます。
高齢者向けアートワークセラピーの時間・・・
一体何をしているのでしょうか??
視覚の情報は8割とも言われます。
シニアの現場ブログなどを通しても
作品の写真が目に一番飛び込んできますので
作品を作る時間・・・
そう伝えてしまう事が一番わかりやすでしょう。
ですが、私達の時間はそれだけが目的ではありません。
それを目指しているわけではないのです。
先日卒業生の施設(ケアハウス)に見学に行きました。
昨年高齢者向けのアートワークセラピーを学び、そして現場に活かしています。
ケアハウス=軽費老人ホーム
最低限の生活支援があり、自立した生活が送れる方が入居できる施設です。身寄りがない。家族との同居が困難な方などが入居対象。重い介護が必要になったときなどは退去する必要もあります。
この施設は、アートワークを始めるまで、お食事の時間位しか顔を合わせる事が
なかったのだそうです。もう何十年もお住まいの古い方でも・・・
それぞれの部屋が自宅のようなものですから、隣近所にいちいち関わらなくてもよいのは、ケアハウスでも外の社会でも同じです。
長い時間を生きていると、人それぞれの「生き方」があります。
こだわりがあります。プライドがあります。そっとしておいてもらいたい事も。
ケアハウスのみなさん独居です。
一人・・・で居たい時間もあります。
でもそれは誰もが「ずっと」そうあることを望んでいるのでしょうか。
(もっと何かできないか。。)
卒業生はこれまでの間にもいろいろなレクを取り入れてきたそうです。
ですが、レク本は難しくて出来る人が限られてしまう。
しかし高齢者向けのアートワークを学んだ事で、誰もが参加できる場に
なったのです。と話しをしてくれました。
そして
「アートワークをやるようになってから、みなさんが参加するようになって
お話しをしたり、素材を持ち寄ったり、それぞれの作品を私が承認しなくても
みなさん同士で素敵なところを伝え合っていて。。。」
真っ白な紙の上に桜が一つまた一つと咲いていったように
アートワークの時間で人と人が繋がり、咲きだしたのです。
すべてのフロアにアートワークの作品が飾られていました。
みなさんで鑑賞して回ると、もう私の作品見てみて!のオンパレード(笑)
伝えたい事がたくさん。
一緒にいったスタッフのさとこさんがこう表現していました。
「一つの村みたい。。」
卒業生と職員さんみんなの努力により「人と人とのつながり」を存分に感じる小さなコミュニティになり、お一人 お一人が 個性豊かに 今を生きていらっしゃいました。
「これをつくりなさい!じゃなくてね、これで好きなようにっていうのが
楽しいのよね!」と一人の女性が嬉しそうに話しをしてくれました。
自分の個性を色や形で存分にアートワークの時間に表現することで
精神面での安定にもつながります。一人で部屋にこもることもへり
他者と関わりが生まれる事で、意欲も出てきます。
そしてなにより、個別対応が減ったそうです。(愚痴とか。。ですね)
だって、アートの時間にたくさんおしゃべりしたり、感情表現という
一人の部屋では味わえない、人間らしい時間を過ごしているのですから。。
シニアアートワークの先にあるもの。。
年齢など一切関係なくて
自分を活かして生きる事の喜び!
誰かと繋がりわかちあえる事の喜び!
「自分」という存在の尊さを今という時に記す事。
私は改めて皆様に教えて頂いたようです。
アート以外の時間にもみなさん積極的に参加されるようになったそうです。
最高齢の94歳の女性が今月のスケジュールを見せてくださいました。
そして一言!
「忙しいのよ。」
またお逢いしましょう。どうぞお元気で。
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