絆 について
ほとんどの人が、この文字を「きずな」と読むでしょう。
私もその一人。
ところが、河合隼雄の本を読んで知ったことだけれども、
平安時代の物語では、これを「ほだし」と、よむらしい。
ほだし、、、、この言葉から連想するのが、「ほだされる」
そう、「情にほだされる」という言葉。
ほだすとは、馬の足に絡ませて歩けないようにする綱のこと、だそうだ。
仏門に出家するときに親子の情などの「ほだし」が邪魔になる。
青年期の若者が、家から出て自立するときに、それまでの親子関係が
「ほだし」になる。
親子関係にあるものが、「きずな」なのか、「ほだし」なのか。
きずなが薄ければ自立しやすいというわけでもないだろうと思う。
きずながあるから安心して自立を目指し、ほだしがあるから、
自立していく努力が生まれていく。
さて、あなたの持つ関係性は「きずな?」「ほだし?」
参考『「老いる」とはどういうことか』河合隼雄