「アートセラピーでは、その人がいまどのようなイメージをもっているかを、絵という紙の上に視覚的に認められたイメージへと移し変えることができます。そして、単に思考上の観念や身体上の感覚であったものを絵や作品という具体的な形にすることで、治療者はその人のイメージを共有することができ、一緒になってその内容について吟味していくことが可能になります。
患者/クライアントは、アートセラピストとの4つの目を通して、いま自分が捉われている点を別な視点で捉え直し、描かれた絵の中に無意識からのメッセージを共に読み取っていくなかで、いままで自分の中にあり、自分で気づかなかった側面や可能性を探っていくことができるのです。」
(出典)臨床アートセラピー〜理論と実践〜 関則雄著 日本評論社
「こうあるべき」「こういうものだ」
私たちは気づかぬうちに自分を縛ってしまうことがありますね。これらは自分を時に守り、時に進ませてくれるものだったりもします。悩みが生まれる時、結構この「べき」「ものだ」といった自分の中のある概念の枠からいい加減もう外に出たい無意識と、ダメダメ!お家にいなさい!と必死に守ろうとする意識とのせめぎあいが起こっている様にも思います。ちょっと親子の会話にも似ていたりして。。だけれどこの両方を自分ひとりのこころと体の中でやり続けていると疲れてしまいます。
だから、私たちアートセラピストが存在しているのです。