アートセラピーの輪 Vol.12

こんにちは。スタッフのようこです。
先日まで連日大勢に人でにぎわっていたオフィス前の桜並木も
既に葉桜になり、今朝はいつもの風景
近所の人が犬の散歩をしていたり、マラソン人が汗を流していたり

あなたの街の桜はいまどんな様子ですか?
そしてあなたが桜を愛でるとき、何を味わい何を思い出すのでしょう。

もしかすると忘れられないあの人の顔 あの出来事

人生には時にふっと 一生忘れられない出会いがあるように思います。
それは自分が選んだことなのか、神様の計らいなのか・・・

さぁ今回のアートセラピーの輪は・・・大阪から。
クエストの出会いは人様々。。

◆君島智恵美さん

神戸の子どものクラス「あーとであーち」でアートワークセラピストとしても活動し
昨年から大阪校のクラスでコーディネーターとして、クラス作りを現在学んでいます。

「あの時に黄色い表紙が目に飛び込んできて・・・・・」

静かに語りだした彼女の言葉は、とても耳障りよく、一言一言が私のからだの中にしみわたっていきました。
語られ出したのは、彼女の人生の物語 それも彼女が本当の自分の人生を歩み出す第一章の頁でした。


「就職と同時に大阪に来ました。大阪に来て建築設計の仕事をして、
一級建築士の資格をとり、その後結婚、2人の子に恵まれました。
ここまでは順調だったと思います」

きっと他人からみたら、何不自由のない家庭でしょう。
だけれども智恵美さんは少しずつ少しずつ自分らしさから遠ざかる日々
そしてそのイライラが子どもたちに・・・

「完全な育児ノイローゼでした。今思うと本当に子どもたちへの関わりはひどかったと思います。」

彼女と会う時、いつも前と後ろにお子さんを乗せる自転車でやってくる。カバーは茶色に白の水玉
ここにお子さんを乗せて元気に大阪の町を走っているんだろうなぁ~。。。
だけれども伝えられたその当時の様子は、今私の目の前にいる明るく朗らかな彼女からは
想像が出来ませんでした。

「周りに頼る人もいなかったし、私がなんとかしなきゃって思ってました。
小さな子ども2人 片方が泣き止んだかと思うと片方が泣き出したり。
当たり前なんですけど、でもひとつも思うように育てられない、出来ない。
旦那さんの仕事は忙しく、料理店を経営しているので深夜まで。
話しを聞いてもらえる時間もなく私ひとり。
全て私が背負い込み、生活も荒れて、ほんとうに自分自身が壊れていっていたと思います。
ほんとうに真っ暗でした。。」

そんな中ある日、偶然入った近所の古本屋で、一冊の本に出会いました。
そこで先程の言葉です。

「あの時に黄色い表紙が目に飛び込んできて・・・・・」

クエスト代表 柴崎嘉寿隆の著書「自分セラピー」(2002年11月発売)
>読むだけで自分を好きになれる!

*自分の人生を豊かにするものは、たったひとつ。「自分を好きでいること」。自分で自分をほめてあげる。自分を認めてあげる。

**自分セラピー:現在は「自分を好きになれる本 (自分セラピー)」で再販されております。

気がついたら古本屋さんで一挙に読んでしまったのだそうです。

「自分を好きになる、自分を大切にする
そんな生き方があるんだ、と目から鱗でした。」

(そう。私もこの言葉クエストに来るまで知らなかったな。。)

「それまでは自分の性格もあり、きっちりきっちりやる性分。
それが子どもたちとの関わりではひとつも出来ない。
それどころか、どう関わっていいかもわからない。
私なんかが親になってよかったの?そんなことばかり考えていました」

智恵美さんは出来ない自分をどんどん責めはじめていったのだそうです。
自分を自分でひとつも認められない。。。

「(表紙が)黄色いからじゃないけれど、自分の人生に光がさしたような感じたんです。」

そして彼女はインターネットで調べてクエストにたどり着きます。
自己分析心理学コースとアートセラピーコースを学んだあと、研修生としてさらに学びを続け
そして子育てもひと段落すると、アートワークセラピストとして子どものクラスでの活動も開始、
更にクラスのコーディネーターやもちろん建築士のお仕事も復帰しています。

クエストで何を一番学んだと思う??

「私はもともと、変化したり・まわり道したり・戻ったりがすごく嫌だったんです。
仕事でも変更があるたびに「ええ~!」って不満や怒りが起こっていました。
せっかく築いてきたものを壊したくない、手放したくなかったんだと思う。
まさに、遊びのないガチガチの人生でした。

アートや自己分析の学びを通して、シンプルに再構築ができることに気づきました。
日々の生活って、小さな再構築を繰り返していると思うんです。
まずやってみる、「あ!そっか!」とやりながら見つけていったり。
つまったら、どっかーんとやり直し。
失敗があっても「またやっちゃった」と笑って許して手放せる。
ちょっぴり落ち込む時もあるけれど、深呼吸してもう一回やってみる。
一歩づつ、目の前に現れる風景を楽しみながら進めるようになってきたかな。
そんな自分に出会うにつれて、
ずいぶんと楽に生きることができるようになったな、って思うんです。」

自転車に乗ってお子さんたちとどんな話するのかな。。
笑い声が聞こえて来そうです。

智恵美さんの人生の物語はこれまからまだまだ続いていきます。

今度はこの自分を好きでいる。大切にする生き方をしている智恵美さんが
多くの人に「光を与えて」いくのだろうと思います。