Vol.11 こころの声を聴く

「表現する」こと、それは「ここにある今の自分(私)を表す」ことであり、それは抑圧された無意識である「内なる存在(もの)」をあるがままに身体外に出すことに他ならない。それは過去の体験と現在(今)の自分との精神作用が表現されたのであって、イメージとして表出される。すなわち、無意識と意識との橋渡しとしてのイメージがあり、その過程にはファンタジーがある。」
 
出典)「芸術カウンセリング」 近喰ふじ子 駿河台出版社
 
 
最初はなんだろうこれ?って思うことがたくさんあります。
なんでこんなの描いちゃったんだろう?とか。。
だけれどもそれは紛れもなく「今」の自分が表しているのである。
あの時の自分でも、これからの自分でもなく、
画用紙とオイルパステルに向かっている「今の私」が。
だからこそどんな表現であれ、一枚の表現に丁寧に寄り添い耳を傾けていくことで見えてくることがたくさんあるのです。今確かにこの表現の中にいる自分をあとでいいや。と後回しになどせずに、描画に向きあってみる。
こころの声を聴くことは、自分を大切にするシンプルな一歩だと思うのです。(Staff Y)